脂肪吸引(脂肪注入用)(2022年6月29日改訂版)

東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマ治療を専門に行っております形成外科・美容外科・眼形成外科の奥村仁です.

今回は,脂肪注入用の脂肪吸引についてお話しします.

目次

  1. 脂肪吸引する部位
  2. 方法
  3. 術後ケア
  4. 術後経過
  5. 合併症

❶脂肪吸引する部位

採取部位は主に①腹部 ②大腿内側・前面・外側 ③大腿後面を主に使用致します.

❷方法

脂肪は皮膚を切らずに,注射器と針を用いて吸い取ります.

STEP
麻酔

まず採取予定部位の痛みを取るために,生理食塩水で薄めた局所麻酔薬を注入致します.この局所麻酔が手術の際に一番痛みや怖さを伴うために,痛みや怖さを軽減させる目的で,患者さんが希望される場合は,点滴から静脈内に麻酔薬を入れて,緊張を緩和する方法を併用いたします.

STEP
刺入部切開

脂肪を吸引する特殊な注射針(カニューレ)は,脂肪や周囲の血管を痛めすぎないように先が丸くなっているので,皮膚には小さな穴を開けて,そこからカニューレを挿入いたします.刺入部は,傷が目立ちにくいように,①腹部は ②大腿内側・前面・外側は鼠径 ③大腿後面は臀溝にしております.

STEP
吸引

20ml〜50mlシリンジに2mmの太さのカニューレをつけて,カニューレを採取予定の脂肪組織の中に刺入します.シリンジを引いて陰圧をかけながら前後に動かし,脂肪を砕きながら吸い取っていきます.小範囲から採取すると凹みの原因になるので,変形しないように,扇状にある程度の範囲から均一に採取します.

痩身用の脂肪吸引とは吸引する量が違うので、(例えば、大腿片面から痩身だと200ml位吸引しますが、脂肪注入用だと20ml位)痩身効果はほとんどありません.

STEP
加工

吸引した液の中には砕かれた脂肪以外に局所麻酔,血液,オイル等を含みます.注入する際には,脂肪以外の不純物を取り除くために遠心分離したり,均一になるように加工いたします.その過程で量が減るため,注入予定量より少し多めに吸引致します.

❸術後ケア

  • 施術後は,患部の内出血を少なくする目的で,血流の良くなる様な行為(運動・入浴・サウナ・飲酒)を1週間禁止しています.
  • 患部は,包帯などで3日間圧迫固定いたします.
  • 感染予防のため,3日間抗生剤内服していただきます.
  • 痛みがある時は,処方した鎮痛剤を服用していただきます.

❹術後経過

  • 内出血が出ることがありますが,2~3週間程度で徐々になくなります.
  • 筋肉痛のような痛みが出ることがありますが,1週間程度で徐々に引いていきます.触ったり,押したりして痛い感じは1〜2ヶ月程度続くことがありますので,マッサージ等は控えめにして下さい.
  • 少しコリコリと硬くなる(硬結)ことがありますが,3ヶ月程度で徐々に柔らかくなります.

❺術後合併症

  1. 感染→予防のために,抗生剤を内服していただきます.
  2. 陥凹変形→量が少ないので,変形はしにくいですが,より変形が起こりにくいように,少し広めに均一に吸引するように心がけております.

最後に

下まぶたのたるみ・クマ治療をお考えの方は、こちらからお問い合わせください。

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